restart3210の雑記帳(R)

ヤフーブログから引越しして来ました

雨降り水無月

 
雨降り水無月
 
俺のところに 突然 戻って来て
黙っているのは 卑怯だよ
あの日 雨降り 水無月の夜
俺を振り切って 消えたよね
あの時からさ 憎しみを知ったのは
 
肩まで伸びた髪と 想い出を
諦めて 捨てたはずなのに
今夜 雨降り 水無月の夜
ずぶ濡れで戻ってきた 君に
何故か怒れず タオルを投げた俺さ
 
いいさ 雨降り 水無月の夜
泣きながら「許して」と 繰り返す
君を抱き締めてる 俺も馬鹿だね
 
 
※月刊マイ詩集6月号(昭和62年)掲載作品