寂びしん坊
冬は 寂びしん坊
北への帰り支度を始めながら
こちらを チラチラ見ている
あれだけ 待ち焦がれて
歓迎してくれた者達も
「そろそろ お暇(いとま)しては」と
これ見よがしに 南から訪れる
春の足取りを 急かしだす
移り気は 君たち季節だけじゃない
人の心が 一番の気まぐれさ
でも 飽きっぽいのもあるから
夏が邪険にされ 秋が疎まれ
再び 君を待ち焦がれて
手招きされたら
また おいで
君が連れてきた雪は
大地に休息を与え
河や海を潤す源
大切な置き土産だと
皆 知っているから
クリスマス
正月 バレンタイン
君の演出が 笑顔で迎えられる
その時まで…
※2011/3/26(一部添削・加筆)
早春の美瑛の丘から望む 十勝岳
2010.4.19
