restart3210の雑記帳(R)

ヤフーブログから引越しして来ました

あ い つ

 
 
     あ い つ
 
 尊い 命を絶ち  苦しみのない世界へ
 
 あいつは 旅立っていった
 
 苦しみ抜いた 顔と心を
 
 亡き骸に 置いていったのでしょう
 
 周りの人の悲しみは
 
 もう あいつには 聞こえない
 
 時が 流れを速めても
 
 人々の心に あいつが生きてゆく
 
 この世界から 遠のいた日
 
 薄れゆく意識のなか あいつは
 
 何を想い 何が心を かすめたのか
 
 誰にも 解らない
 
 だけど ひとつ教えてくれたこと
 
 若い心の 脆さと
 
 命の尊さ
 
   
     ※詩集「FREE」より (執筆時 16才)